(鳥たち舞台上で思い思いに何かをしている)

 

ナレーター   よだかは実にみにくい鳥です

      顔はところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは平たくて耳まで裂けています。

      足はまるでよぼよぼで、1間とも歩けません。

 

       (よだか登場 鳥たち汚いものを見るように避ける)

 

せきれい  ふん、またでてきたね。あのざまをごらん。

 

めじろ   本当に鳥の仲間のつらよごしだよ。

 

ひばり   あの口の大きいこと。きっと蛙の仲間ですよ。

 

せきれい  そう言うひばりさんも美しいとはいえないが、あいつよりはましだね。

 

ひばり   ひどいなあ。あんな奴と一緒にしないで下さいよ。

 

よだか   あの、めじろさん、あなたの赤ちゃんじゃないですか?

      巣から落ちていましたよ。

 

めじろ   うちの子に何するの!(奪い取る)

      かわいそうだったでちゅねえ。あんな奴に抱っこされて。

      もうだいじょうぶでちゅよ。(赤ちゃんに)

 

せきれい  おい!たかさんがきたぞ!

 

       (鳥たち地面にひれ伏す たか登場)

 

たか    おや、目ざわりな奴がいるな。

      おい、よだか!おまえはまだ名前を変えないのか?

 

よだか   名前・・・ですか?

 

たか    おまえのような奴に「たか」と名乗られては迷惑なんだよ。

たか    おまえと俺では人格が違うんだ
      たとえば俺の羽は

鳥たち   青い空をどこまでも飛べる、美しく強い羽

たか    だが、こいつの羽は

鳥たち   薄暗い日か、夜しか飛べない薄汚れた羽

たか    たとえば俺のくちばしは

鳥たち   捕まえた獲物は離さない、鋭いくちばし

たか    だが、こいつのくちばしは

鳥たち   まるで蛙の口(くすくす笑う)

たか    どうだわかったか。おまえと俺はまったく関係ないんだ。

 お前の弟はかわせみやはちすずめだろう。さっさとその名前を変えろ!

よだか   たかさん、それはあんまりです。ぼくの名前は神様から下さったのです。

      ぼくが飛ぶ様子があなたに似ていたのと、ぼくの声もあなたに・・・

たか    うるさい!俺様の名前なら神様からもらったと言ってもいいが

      おまえのは夜と俺と両方から借りているんだ。さあ返せ。 

よだか   たかさん、それは無理です。

たか    無理じゃない!そうだ、俺様がいい名前を教えてやろう。  

      ・・・市蔵というんだ市蔵とな。

せきれい  市蔵だってよ。

めじろ   ダサイ名前!

ひばり   でもあいつにはぴったりですよ。
よだかの星


2003年7月4日、下川淵小学校で行われた「七夕集会」で、宮沢賢治の「よだかの星」を
上演しました。  今回は、人形、舞台装置、照明などを使わない簡単なものでしたので、
全ては中身 (脚本、演技、音楽) にかかっていました。
そうなると、HPでご紹介できるのは台本だけになってきますので、画像は殆どありません。
(ほとんどが、モッチーさん演じる「よだか」が飛んでるシーンばかりなのよね・・・)
台本は、「直ぐに出てくるはなまる脚本!」 で御馴染みの「はなまる」さん!!
今回も、イメージが膨らんでから、ものの2時間で作っちゃったらしいよ。。。