オリオン  ふん、ちっぽけなよだかか。

よだか     (向きを変えて飛び)
         大犬座のお星さん、南の青いお星さん!
         どうかぼくをあなたの所へ連れて行ってください。焼けて死んでもかまいません。

大犬座   馬鹿を言うな。お前の羽でここまで来るには億年兆年億兆年だ!

よだか     (向きを変えて飛び)

         大熊星のお星さん、北の青いお星さん!
         どうかぼくをあなたの所へ連れて行ってください。焼けて死んでもかまいません。

大熊星   よけいなことを考えるものではない。少し頭を冷やしてきなさい。

よだか     (向きを変えて飛び)

         ワシのお星さん、東の白いお星さん!
         どうかぼくをあなたの所へ連れて行ってください。焼けて死んでもかまいません。

ワシ    いいやとても話にならん。星になるにはそれ相応の身分でなくては。  
         それに、よほどお金もいるのだ。

         (よだか羽を閉じて落ちていく。と、急に高く飛び上がる

    ぶるぶるっとみぶるいをし、高く叫ぶ)

ナレーター 
よだかは、どこまでもどこまでも、まっすぐに空へ登っていきました。

      
寒さに息は白く凍りました。

      空気が薄くなったために、せわしなく羽を動かさねばなりません。

      寒さや霜が剣のようによだかを刺し、羽はすっかりしびれてしまいました。
      よだかは涙ぐんだ目を上げて、もう一ぺん空を見ました。

        (よだかストップモーション)
ナレーター これがよだかの最後でした。

  (よだか、ゆっくりしゃがみこむ)

(音楽静かにIN。どこからか星の子が現れ

     よだかのケープをはずし、光るケープをかける)

        (よだかゆっくり立ち上がり羽ばたく。)

よだか   これがぼく・・・?青く青く輝いている!

        (よだか、高く高く飛んでいく)

        (鳥たち現れる)

せきれい  あの星を見てごらん。

めじろ   なんて美しいんだろう。

ひばり   なんて明るいんだろう。

かわせみ  あれはにいさんの星だ!

たか    なんだって!?そんなことがあるものか。

かわせみ  弟のぼくにはわかります。あれは兄さんの魂の色だ。

せきれい  あれが・・・?

めじろ   あれがよだかの・・・?

ひばり   よだかの、魂・・・

ナレーター そしてよだかの星は燃え続けました。今でもまだ燃え続けています。

        (音楽盛り上がって終わる)